日本独特の雇用形態として、終身雇用制度があります。
一般的に、「正社員」と呼ばれる制度ですが、最近では一度入った会社で生涯勤めるケースは珍しくなっています。
定年まで勤めあげたとしても、その後は少なくなった給料でアルバイトなどの生活…というケースもどこかから聞こえてきますね。
そんな調子じゃ、私たちが老人になる頃にはどうなってるの〜!?と気になって気になって仕方ありません。
では、このような先行きが見えない不安はなぜ続いているのでしょうか?
そこには、日本ならではの終身雇用の制度が邪魔をしていることに気が付きます。
私たちが何となく「辞めたら次はあるのかな…」と不安になるように、まだまだ長く勤めることが美徳の社会でもありますし、どうなるか分からないリスクを取れる人は少ない。
職種に対して雇用する「ジョブ型雇用」が進んできたといっても、派遣社員ですらスキルだけで雇ってくれるとは限りません。そこには、ある程度長く勤めてくれるかどうか?のジャッジが入ることになります。
つまり、日本ならではの制度である「終身雇用」がここでも顔を出してくるのです。
そりゃあ、雇ってくれるのは終身雇用を前提としている正社員が選ぶ、のですからね。
働き方が本格的に変わってきたのはコロナ禍前後くらいからでしょうか。
今管理職として働いている人は一昔前の世代の洗礼を受けて育ってきています。つまり、「長く勤めることこそまだ美徳」の社会であると思っている。
教育が変わって社会が変わるまで30~50年とも言いますから、働き方に関してもそれくらい時間がかかることでしょう。
先日、何気なく知人や家族と働き方について話をしていると、
「お前はまだ社会が分かっていないんだ」とか
「それなら自分で起業するしかないんじゃない」など
大まかにこの2パターンの回答が返ってきました。
真の意味での働き方改革が社会に浸透するのは数十年であるけれど、それを後押しするのも、また私たち自身の行動にかかっているのかもしれませんね。
そんなものだ、と納得はしていても、どこかのタイミングで変えようとする人が現れない限り、ずっとこのままなのですから。
間違っても、これから働くという人たちに向けて「お前は社会が分かっていない」などの説教はしないように気を付けていきたいですね。
★こちらは、派遣社員実際どうなの?という人にオススメです!考え方がかなり変わります。