えのもとさんの読書日記

読むことで、思考が広がる。考えが広がる。みなさんに新しい視点を提供します。

言葉の本質は「話すこと」である

「最近の若者の言葉遣いはなっとらん」

 

ひと昔であれば、よく聞いた言葉ですよね。

 

しかし、現代ではパワハラやコンプライアンスに敏感な時代。

 

言葉遣いという言葉でさえも、

言葉づかいと書かれた方が、読みやすいよね。

そんな、無意識に漢字を使いまくることに抵抗感を覚える人も少なくないかと思います。

 

しかし、漢字は英語やヨーロッパ言語と違い、目で見て読める、たいへん優れた文字なのです。

そんな便利な漢字に抵抗感を覚えるのは、

本をそもそも読む機会が減ったからだと思うのです。

 

だから、もしも今のおじさんたちが若者に言葉遣いについて指摘するとしたら、

「いまの若モノは言葉づかいが良くない」となるのですね。

なっとらん、という言葉はパワハラになりかねないので、言葉を選んでいる感じが出てきます。

 

 

 

だからと言って、言葉というものは元々話して伝えるために存在しているので、それ自体は構わないと考えます。

 

しかし、今の時代では「話す」ことすらも希薄化してきているように感じます。

職場の人たちとは極力、話したくない。

家族や恋人、好きな友達と仲良く話せていたらいいよねという考えのほうが一般的かと思います。

 

好きな人とだけ関わっていたら、

大体その人の言いたいことが予測できるので、

「こんな言葉で伝わるかな?気分を害しないかな?」などと考える必要がないのです。そこに、一抹の安心感を覚える。不安ではなくて。

 

それで幸せに暮らせるのであれば、この世界は最高の桃源郷だと思います。

 

でも、そうではないから

コミュニケーションに悩み、苦しむ人がいなくならない。

 

言葉は文字として記録するイメージが強いですが、「話す」ことから始まり、話すことが基本なのです。

 

 

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言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか (中公新書)