本日紹介するのは、やりすぎ教育 商品化する子どもたち (ポプラ新書)です!
読んだのは2年前なのですが、今読み返してみて
「今の時代じゃん!」と再び共感することがありました。
子供のため、あなたのため…
この言葉は、子供でも、大人になってもずっと聞くことになる言葉です。
自分が死ぬまで、年上の人はたくさんいます。
歳をとっても、そのまた上の世代…というように、ずっとエンドレスなサイクルなわけです。
「教育」というと、まだかわいいかもしれませんが、
大人になってからの「あなたのため」は
一種の説教になってしまう。
子供時代から続いた「子供のため」「あなたのため」。
一体、いつになったら抜け出すことができるのでしょうか??
みんなが義務教育を卒業して、大人たちの言うような
「まっとうな大人」になれば、言われなくなるのでしょうか??
……いいえ。
本書を読んだ私の知見は、
「きっと、永遠に続く」ということが答えです。
本書で言及されている「成功のための教育」。
要は、勉強ができればいい大学に行けて、いい会社に入れるという教育ですね。
私たちも日常的に感じているように、
この世の中では大多数が正解だと考えるルートから逸れてしまった人は「失敗」とみなされてしまいます。
この成功という言葉の定義は人によって違うことは勿論ですが、言葉の定義というものは子供の頃から続く教育が下地になっているもの。
となると、教育の根本を変えなければ、
世の中単位では変わらないということです。
しかし、今の教育は世の中を変えるどころか、
ひたすら保守の方向に向かっているのは、普段の報道を見ても明らかでしょう。
失敗したくない
できない人と思われたくない
これらの気持ちが教育に現れた瞬間、
子供の勉強は「忠実なサラリーマンになる」ためのものとなる。
いい人生とは、そもそも何でしょうか?
成功とは、手に入れたら絶対安泰なものなのでしょうか?
それを念頭においたうえで、本書を読み進めていくと。
この世界に対する、違った視点での見方が生まれることと思います。
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