えのもとさんの読書日記

読むことで、思考が広がる。考えが広がる。みなさんに新しい視点を提供します。

久しぶりに小説を読んで発見したこと

私は、小説をまったく読まなかった。

なぜかと聞かれると答えに窮してしまう。

 

理由は単純で、
「影響されやすい性格だから」だ。

 

感受性が高く、ひとつの作品にのめりこむと他のことに手を付けられなくなってしまう。さながら、恋する乙女のようだ。
しかし、それでは日常生活に支障をきたす。だからこそ、手軽に知識を得られる実用書を読み始めたのかもしれない。

それはそれで、楽しかった。
お堅い内容であっても、知らないことを知れる。それだけで、心が躍る。楽しい時間だ。

 

それでも、小説には何かすさまじいパワーがあるのだと今更ながらに気付いたのだ。

 

先週末の連休で、ドラマで見ていた東野圭吾の「ガリレオ」シリーズが近々地上波で再放送されるのだそう。

それを聞いて、放送されないシリーズの「真夏の方程式」をAmazonプライムで見てみることにした。

 

東野圭吾作品で私が読んだことがあるのは、「疾風ロンド (実業之日本社文庫)」の1作品のみである。逆にこの作品は、映画を見たことがない。主演の阿部寛に脳内変換して楽しんでいた。

 

さてさて。肝心の映画の方は、すごく良いと思った。
福山雅治、やっぱりハマってるな…と思っていた

 

映画や漫画を見ると、同じものを見ている人の感想が知りたくなる。他の人はどう思ったのだろう?と感想を検索すると、
意外にもバッシングのコメントが多いことに驚いた。

 

なぜだ…?あんなに面白かったのに。

 

つい最近で、漫画原作者と脚本家の確執かなにかがテレビで取沙汰されていた。ここは傍観者を決め込んではいけないと思い、原作を買ってみることにした。
さすがは東野圭吾先生。書店にちゃんとそろっているので、人気作家だと改めて感じる。

 

そして、読んでみる。

 

 

「………???え???なんだこれは???」

めちゃくちゃ面白い。むしろ、映画よりも面白く感じた。

 

「このシーン、映画で喋ってる人、違う人だったよな…あ、こっちは登場してない人出てる。」

 

正直、映画と違うところなど五万と出てきた。

 

そして、読み終えると。

 

小説って、こんなに面白かったっけ?
と素直に思った。

 

なにより、言葉選びが秀逸すぎる。
実用書や教科書ではお目にかからないような、なんというか…言葉の芸術作品だ。

 

それに、意外と小説の読後感はあっさりとしたもので、客観的に回想することができた。これが成長しているということなのかなと嬉しくなった。

 

小説って、こんなに面白かったんだと再発見して。また次の本を読もうと思う。

 

Kindleストアになかったのはびっくり。是非紙の本で読んでみてください。

 

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