2023年のゴールデンウィーク某日。
みなさんは、Tipsという、noteと似たプラットフォームのことをご存知でしょうか?
あれだけTwitterのトレンドにもなり、「情報商材」「クロネコ屋」「怪しい」というトレンドにも連日上がってきていたので、賛否両論のある大炎上だったのを覚えています。
そこから、情報商材という言葉を知った方も、いることと思います。
どんな騒動だったけ?と思った方、知らない方のために、軽くあらすじを要約しますね。
- Tipsお祭り騒ぎ!自分も稼げるかも!
- 報酬ゲットに成功した人のリツイートが飛んでくるが…本当に一部だけ
- あまりの騒動に、Tipsが注意喚起!
- その後…クロネコ屋さんのTipsが削除されていた!
- お祭り騒動を暴露したnoteを売っていた!
Tipsお祭り騒ぎ!自分も稼げるかも!
Tipsというプラットフォームは元々存在していたサイトで、noteと似たようなサイトでした。しかし、いまいち流行っていなかったのです。
そして、TipsにはBrainと同じように、自分の記事を購入者アフィリエイトするという機能がありました。
アフィリエイトは販売手数料が貰える仕組みですから、販売者が設定した比率で報酬をもらうことができます。Tips祭りでは、みなさん50%に設定していましたね。
そこに目をつけたのか、Tipsで攻略法などを販売する情報商材屋さんが増えたのです。
そして、クロネコ屋さんという、フォロワー数も多く、Brainやnoteでも売りまくっていたブロガーが乗り込んでお祭り騒ぎにした…という流れです。
本人も思いつきでこのチャンスを逃すまい!と参加したそうなので、ゴールデンウィークの終盤は大盛り上がり。
この、クロネコ屋さんの記事をアフィリエイトする販売手数料も、5000円と高額だったため火がついた。中身も有益だと、あちらこちらで宣伝が横行していたので、市場としてはひどいレッドオーシャンでもありました。
先に行動した方が利益を得られるという「先行者利益」の考えは根深いですから、クロネコ屋さんのTipsで稼ごう!と躍起になった人が多かった印象ですね。
Twitter上は、アフィリエイトで煽りまくり、インフルエンサーたちは内容が初心者向けではない情弱狩りだと言ったり、購入リンク先に飛んだ無料部分の記事でも煽りまくり。特にクロネコ屋さんのTipsの無料部分ではセールスライティングが巧みなのか、「購入しない自分がだめなの…?」と本気で思い込んでしまうような文章でした。
良いレビューが多くて私もチャレンジしてみようかと思ったのですが、過去に情報商材を買って失敗した経験があったので、「何か裏がある」と思い参加はしませんでした。
報酬ゲットに成功した人のリツイートが飛んでくるが…本当に一部だけ
このようなお祭り騒ぎがあった時には、真っ先に考えないといけないのは「誰が一番得をするのか?」です。
勿論、何も売るものもスキルもないよ!という人は、これはチャンスと飛びついた人もいることでしょう。
しかし、何事にも全員が成果を上げられるか?というのは、競争者のノウハウ・知識量の差、市場の状況によるものです。
同じタイミングで、同じ価格で一斉に勝負をするのですから、セールスライティングのうまさだ!と言っても、長引くと購入者も勘づきますから、どんどん売れなくなっていく。そうなると終盤には、「なんとかして元を取らないと!」とやけくそになってしまうのです。実際、TwitterでもDMでセールスをかけられたりなども、あったようです。
ここで、先ほども申したように、一番誰が得をするか?
それは、クロネコ屋さん本人です。
クロネコ屋さんが売った分はそのまま10,000円入ってきます。そこで購入者がアフィリエイトをして数撃ちゃあたる方式でガンガン常にセールスが出来ている状況なので、ひとつ売れればアフィリエイトで5,000円入ってきますが、同時にクロネコ屋さんにも5,000円入ってくるのです。
最終的には、クロネコ屋さんの報酬から、アフィリエイト報酬として他の人に支払われるわけですが、売れれば売れるほど、クロネコ屋さんの報酬が指数関数的に上がっていく仕組みなのです。
まさしく、徹底した成果報酬型。
Tipsはそうした意味では、情報商材屋さんにも狙われたのです。
あまりの騒動に、Tipsが注意喚起!
……しかし、自社のプラットフォームを好きに使われて黙っているTipsではありませんでした。
情報商材販売で使われていたBrainも、決済会社から注意されたのか、消費者センターへの報告件数が多かったのか、「情報商材」を締め出す動きがあったのです。一時、決済メンテナンスとして使えない期間がありました。
そこで、Tipsも事態を重く受け止めたのか、
「近年の情報商材トラブルの増加により」という名目で、注意を再喚起したのです。
ゴールデンウィーク後である2023年5月10日時点で、Brainと足並みをそろえて業界の健全化をはかると追記されていました。
その後…クロネコ屋さんのTipsが削除されていた!
ここで予想通りと言いますか、大逆転と言いますか。
私が何気なく気になって、6月初めに確認したら、クロネコ屋さんのTipsが削除されていたのです!いわゆる、利用規約で表現されているように「公開停止」処分ですね。
記事の中では、
・期間限定で半額セールであること
・購入した後は高くなるが、アフィリエイト報酬が倍になること
を全面に売りに出していたので、アフィリエイト自体もできなくなったというわけです。要するに、運営側も「これはあかん」と判断したわけですね。
煽りに煽りまくっていたので、当然かもしれませんが…。
それにしても、1か月も経たないうちに公開停止は速いですね。さすがと言いたいところです。
お祭り騒動を暴露したnoteを売っていた!
私もこの騒動に関しては注視していました。
なんでみんな買ってしまうんだろう?そこには何か裏があるのか?
純粋に気になっていたのです。
そこで、ゴールデンウィーク最終日にクロネコ屋さんは暴露noteを販売していました。
仕掛けの裏側を販売するという手法は情報商材あるあるらしいので、それもここで初めて知りました。映画館で関連グッズが販売されているのも、同じ手法みたいですよ。意外とありふれていたんですね。
私も純粋に気になったのもあって、クロネコ屋さんの文章には惹かれるものがあり勉強したいという気持ちもあったので、この暴露noteを購入してしまったんですよね。4,980円かで販売してたかと思います。今でも売ってますが、値上げされてます。
結論から言うと、「やっぱりそうか~」と納得できる部分もあり、「そんなこと思ってたの!?」という感想を持ちましたね。その中で一番刺さったのは、「祭りを仕掛ける側になること」でした。
そりゃそうです。一生観客席にいたのでは、お金を払い続けるだけですからね。
暴露noteでは、本人は駄文だと書いてますが、読ませられるところが流石だなと、思いました。文章力は見習いたいです。
あとがき
さてさて。ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
「ああ、そんなこともあったなあ」と懐かしい人や、「そんなことがあったのね」と発見があった人。
この記事でおつたえしたいことは、「うまい話には裏がある」と常に疑う癖をつけて、というものです。
表向きではよさそうに見える、稼げるように見えても、実は見えてる部分はほんの一部だけ。それはセンスではなくて、前々からそれについて方法も立ち回り方も知っていた、という人が多いのです。
今からでも副業や発信について知識をつけることはもちろんいいことです。
しかし、もし甘い言葉で他人に誘われた時。
気を付けてください。
「やっちまったなあ」と後悔しないために。自分を守るために。
あなたはこの騒動、どう感じましたか??