図書館は、私たちの味方だ。
そのスタンスを取りたいと思う。
…でも。
あえて言おう。
私自身は、図書館否定派だったのだ。
もちろん、過去から続く書籍を誰にでも読めるように揃えている点は、書店よりも優れていると思っていた。それは、今も変わらない。
だけど、世に出版されている本を読んでも、
「買うからこそ選書眼が磨かれる」と主張する著者は多い。
それに、著者に少しでも貢献したい。還元したい。
こんな、素晴らしい作品を生み出してくれた労力を考えると、
図書館で読むよりも買って、手元に置いとく方が貢献している。
そう、思っていた。
ここで、新たな視点を持ち込んでみよう。
書店と図書館は、そもそもの目的が違う。
書店は営利企業であるから利益を生み出さなければいけない。
ということは、買ってもらえない本は早々に姿を消すのだ。
それに比べて図書館は、
今まで出版された本をごちゃまぜにして、読ませてくれる。
これが、何を意味するのか??
書店では、絶版になりやすいのだ。
一日に200点もの本が毎日出版されている日本で、
全部を置き続けたら、書店の棚にスペースがなくなってくるだろう。
そうなると、もはや大型書店しか取り扱えなくなってしまう。
ここで、古くて、売れない本をどかすのだ。
本は、最初に一定部数を刷られた後に、何回も追加で印刷を重ねていく。
巻末に、初版、第3版、11版(ここまでくるとロングセラー)と、書いてあるのを見かけるだろう。
これ以上は売れないな…と判断されたら、それ以降は印刷されなくなってしまう。
毎日200点もの本が新しく発行され続けているのだから、当然初版で終わりになってしまう本は、何十、何百冊とものぼる。
ここで、登場するのが図書館。
図書館の出番だ。
図書館を使わない理由として、
・著者に還元されないから
・古い本を読んでも意味がない
・書き込みができない
と、否定的な理由から、抵抗感を覚える人は多い。
もちろん、私自身もその考えだったのだ。
でも、ここで考えを改めた。
最近、何回か図書館に足を運んで、読んでみることにしたのだ。
すると、書店よりも多彩なラインナップが、そこにあることを実感したのだ。
図書館でも絶版の本は多数存在するが、大抵は図書館同士で取り寄せサービスがあったり、保管庫から出してくれたりする。
書店では、絶版になれば、
中古本を探すか置いてある書店を探すかの二択しかない。(Kindleでも置いてあれば、救いはある)
確かに、古い書籍を読むことに意味がないのでは?という意見も最もだと思う。
でも、知識の大半は、過去の知識のリサイクルであると考えると、
古い本を読んでも変わらないと感じる。
ただし、時代背景によって受け取り方が変わる言葉もあるので、取り扱い注意だが。
そこには、本という知識の変遷を、
垣間見れるのだ。
是非、図書館に足を運んでみよう!
という話でした。
ありがとうございます。