えのもとさんの読書日記

読むことで、思考が広がる。考えが広がる。みなさんに新しい視点を提供します。

ゴミ本なんて、存在しない

皆さんは、「ゴミ本」という表現に出会ったことがありますか?

 

本を紹介している人でたまに「ゴミ本」という表現を使っている人、いますよね。それが多くの人の心の内に思っている本音なのか、ウケるからなのか。過激だな~と思ってしまう反面、納得できることもあります。

 

 

ゴミ本なんて、存在しない

まず、ここで誤解のないように主張しておきますが、私は「ゴミ本」というものは存在しないと思う派です。
なぜかと言いますと、皆さんがゴミ本だな…と感じるものは、すでに仕事で使う資料などでも量産されているからです。

 

ゴミ本の定義が

・読みにくい、分かりにくい

・書いてる人の自己満足

であるならば、

それらしくできるビジネスパーソン風に整えたパワポの資料はゴミ本にあたると思います。ビジネスで使う資料だから仕方ない?

いえいえ。だったら、そのまま読み上げるタイプの資料を作らないでください、と思ってしまうのです。

 

しかし、そんなことを言っていたら仕事になりませんよね。ある程度は後で確認する手間を省いたり、会議の話を聞いてない人のために、先ほどゴミ本と称した資料は役に立つのですから。

 

パワポの資料の例を挙げたのはあくまで例です。

 

どうしてこのような例を出したのかと言いますと、
皆さんが「ゴミ本」だと言う本はこのパワポの資料のように作られている可能性があるからです。そして、その資料を作るにあたって、何時間も手間と時間をかけられる。人が「こうしたら良く見えるかな」という試行錯誤の過程がある。

 

私はそういった過程がどんな本にも存在するからこそ、「ゴミ本は存在しない」と思うのです。

 

ゴミ本=「そんなの知ってるよ」が詰まった本

では、そんなゴミ本であっても、ある人にゴミと判断されますが、違う人からは「人生を変えられた」と思ってもらえる可能性があります。極端な例を出しますと、世間知らずな人がその情報に触れて、「初めて知った!」と思ってもらえればそれはゴミではなくなるのです。

 

ゴミとは、ありふれていて、「自分には必要ないもの」のことです。
ということは、ゴミ本は「得るものがない、知っていることが多い本」だということになります。

 

知っていることが多い。でも、得るものは本当にないのか?

これ以上得るものが何もない、全部知っているからこの本はゴミだと判断したとしましょう。

 

………本当に、そうでしょうか???

 

私たちはよく知っていると思っていることでも、実はよく知らなかったりします。その証拠に、日常生活で「雲はどうして空にあるのか?」と聞かれたら、説明できませんよね?

 

仮にあなたが気象について詳しかったとしても、それを6歳の子供に説明したとしても、分かってもらえるでしょうか?いいえ。分かってもらえません。

川とか道路が太陽熱によって気体になって…と説明したとしても、そんな概念を理解できるのは理科を習った小学生高学年からです。

 

説明しようとしている人が知っていること、体験できることでなければ未知のことはイメージとして伝わることはありません。
水蒸気という概念を伝えるのでも、実際に鍋に水を入れて熱してみせた方が理解は早くなりますよね。

 

伝え方ひとつを取っても、千差万別なのです。だって、知識量も経験もみんな異なるのですから。

 

私はこの本はゴミ本だなと思っても、「自分ならどう伝えるか?」「こんな論理展開の仕方が…参考になるな」という思考にシフトさせています。その方が、得るものが多くなるからです。

 

ゴミ本と思った本よりも、いい本をあなたは書けますか?

ゴミ本ばっかりでやんなっちゃうZE☆と思ったそこのあなた。

あなたは、ゴミ本と読んだその本よりも、良い本を書けますか?

 

おそらく、NOだと思います。

 

今はCHATGPTとか、生成AIが助けてくれるでしょう。しかし、そんな本こそゴミ本になります。なぜならば、AIが紡ぐ文章こそ、どこかで書かれたものの受け売りだからです。

 

だとしたら、ゴミ本と言わずにその本から学べる教訓を探す方が、人生のためにもなりますし、読書人生にもうるおいが出るってもんです。

 

ゴミ本を、あえて歓迎しよう。

 

 

あとがき

この記事で私の「ゴミ本論」を展開しました。我ながら、ゴミ本ゴミ本って書いてて、快感すら覚えている自分に奇妙な感覚すらあります。

 

今回ゴミ本について取り上げたのは、一つは自分を鼓舞するためでもあるのです。

 

私は初めてKindle出版をした本から、次の本を出せていません。それは、ゴミ本になりたくないという恐怖心があるのではないのか?と思ったからです。そして、この気持ちは出版を後回しにしてしまっている人であれば、みんな持っている感情なのではないか?とも。

 

あなたの本はゴミ本なのか?と気になってくれたあなた!ぜひ読んでくださると嬉しいです。noteから始める発信生活は超初心者向けに書いた本ですので、エッセイとして読んでくださると嬉しいです。

 

 

 

ここでゴミ本論を展開してひとつ思ったことが。

 

・あえてゴミ本を作ったら、何か変わるのかな??

なんて探求心も芽生えつつあります。

ゴミ本って、あえて作れるものなのか…?